おたる Book Art Week ― 2014/10/06
友人の伊藤和代さん(茨城県在住)は、落ち葉や種子、貝殻などの自然物をもちいたオブジェやレリーフを作っている作家さんです。
今年で3回目となる小樽でのブックアートウィーク、今回は天狗山に向かう千秋通りにある「cafe菜はな」に彼女の作品が展示されているとのことで、行ってきました。
昭和5年に建てられたという日本家屋の菜はなさん、靴をぬいで中に入ると、広くて明るく趣のある空間にくつろぐ人々が。
時間の流れ方がゆっくりになるのは、なつかしい昭和の空気感が私を子どもに返すからでしょうか。
『記憶の棲みか』と題された伊藤さんの作品たちは以前からずっとそこにあるかのようにお店の雰囲気に馴染んでいました。
ひきだしの中には貝や木の実など、宝物がいっぱい入っているのです。
たくさんあるひきだし、ぜんぶ開けてみました。
とてもワクワクします。
お店を出ると、色づきはじめた葉っぱのいちまいいちまいが、やはり宝物の輝きです。
小樽の街をひとりで歩いたのは初めてのような気がします。
方向音痴すぎて散策バスにも思うように乗れず、迷っているうちに日暮れです。
道を歩いていると周りに日本語を話している人がほとんどいません。
みなさん海外からの観光客なのですね。
まるで私が異国にいるようです。
硝子小物をあつかうお店の灯りに引き寄せられては、そのきらめきを夢中になって眺めていましたが
風が冷たくなり、人通りも絶え、お店の窓明かりが次々消えていく時刻になるとさすがに心細いです。
夫が車で迎えにきてくれて、無事に札幌へ帰り着きました。
菜はなさんには伊藤さん手作りのポストカードもたくさんあり、楽しく選んで買ってきました。
ほんものの木の葉を使って丁寧に作られています。
おたるブックアートウィーク 2014 は、会場によって期間が異なりますが、菜はなさんで伊藤和代さんの作品が見られるのは10月9日までです。
会期はあとわずかですが…
方向音痴じゃない方は、どうぞたくさんの会場を巡ってみてください。