yakouseki

個展『雪の日』5.2022/02/25


お天気が良いので外に出ると
にわかに雪が…

あまつさえ吹雪に…

ということが多発する私は昔から「雪女」と呼ばれていました。
雪に好かれがち。

静岡への転居が決まって、札幌を発つ日、ひどい吹雪になって飛行機が欠航になり、空港で足止めされました。
夜遅くの便にようやく乗れたものの、予約していた静岡のホテルも、愛犬を預けるはずだったペットホテルもキャンセルを余儀なくされ
羽田近辺で深夜までバタバタして一睡もできずに早朝の新幹線に乗り、

現地に着くと、すでに引っ越し屋さんのトラックが待機していて、
慌てて車から降りた私は、何かにつまずいて転倒。
顔面から流血、メガネも壊れ、前歯も数本折れるという惨事に。
(犬も、バッグごと吹っ飛んだけれど無事でした)

疲労と寝不足も手伝って意識朦朧、敗残ボクサーのような顔をマスクで隠し、見知らぬ街の病院を転々としながら
「あの吹雪さえなければ…」と
何度思ったことでしょう。

けれど静岡に暮らして、雪のない(なんなら道端に花も咲いている)穏やかな冬ごとに思い出すのは、
あの日、新千歳空港の窓越しに見た、悲しいほどに美しいホワイトアウトの光景なのでした。

心のどこかで、「幼いころから親しんだ雪が、故郷を離れる私を引き留めようとして、あんなに吹雪いてくれたのだ」
なんて思って感傷に浸る自分もいて。


帰郷して、終の棲家をさだめた今冬、ことさらに
幼馴染の雪に歓迎されている感。
個展『雪の日』も応援してくれている?


しかし、加減を知らない雪の友。
とんでもない大雪になったことに
なぜだか責任を感じてしまいます。



昨日のカフェエスキスさんもこんなふう。




それでもエスキスさんはとても温かく、こころ休まるお店なので、
再開を待ちわびたお客様たちの笑顔があふれています。

個展『雪の日』は3月15日までです。
よろしくお願いいたします。








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