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とくべつな石ころ2024/08/29



以前、詩人の若宮明彦さんに送っていただいた詩集
『瑪瑙屋』です。




こちらは若宮さんのエッセイ集『石の花 石の夢』です。




若宮さんは詩人ですが
地質学者でもあり、鉱物の専門家です。
単なる石好きの私とは違いますが

石に興味をもったきっかけはすこし似ています。

若宮さんは6歳のころに、ご祖父様からもらった
オレンジ色のメノウに心をうごかされたとのこと。

私も幼いころに父と川原で石拾いをしていたときに
父が「これはメノウにちがいない」と言って
嬉しそうに手渡してくれた赤色の石のことをよく覚えています。

透過性のある、とくべつな石。
それが、そのときの記憶をより鮮やかにしています。






こちらは若宮さんが大学の研究室を整理された際、
分けてくださった小瓶入りのメノウです。

産地は「石狩市望来海岸」と書かれています。

望来海岸は、夫の両親がねむるお墓の近く。
なので、先日墓参の帰りに寄ってみました。





探してみると、波打ち際にありました。




縞のあるメノウ。

違う石をがっしりと抱いたメノウ。




明かりに透かしてみても綺麗です。






石をひろい、
寄せくる波で石の砂を洗う私の手は、

父のような、
石っこ賢さん(宮沢賢治)のような、

誰かの手でした。