yakouseki

暁 霧2009/09/09

ねむりの門を

乱暴に叩いてしまうので

容れてもらえないと

知っている



この世から締め出された

寒い子どものような拳で

叩いてしまうので



門はかたくなに冬だ



霜葉(そうよう)ささめき

雲間から

充血している半眼の月



途中で冷える

なにかしたたり

まだらに濡れて

あゆみあゆまず



つきまとう

皓皓と排他的な

窓明かり

ぬぐいぬぐわず



夜の前髪

垂れこめて



ときおり十字に

髪飾りひかり



空につながる

けものみちがみえる



転々と

小さな耳が

落ちている































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