yakouseki

瀬 音2011/03/01

魚みな水縹(みはなだ)の衣(きぬ)を着ていく

天の清流に



仰ぐ眸(ひとみ)のひわやかな

ひかりささげ



なにものも伴なえない

みちゆき



巣の焚き殻かおる

迷神(まよいがみ)の蓬髪なびく野



あまねく霧の息のべる山河に湿り



もとめるほどに

しりぞく

よすが



なぜなの



さむい血の咆哮

もてあます軀をかがめ



うつろにほろろぐ土くれの

かすかに温(ぬく)い

もろさに



よみがえる

やさしい破顔





土を撫で



小石と

小鳥の骨を選り



ねむくなるまで土を

なでていると



幼い汚れにしのびよる

せせらぎが

そっと



なでてくれる

たてがみ

































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