yakouseki

やすけくねむれ2012/02/23

まぼろしの車輌

ゆきすぎる刹那

永い髪ひらかれ

冬の香

あふれ



線路沿いのみち

たどる

わたしの背後から

壊れた足音

ついてくる

だれひとり

追い越さなかった

足音

カタ

コト



そんなときは

古い歌をうたってあげるの

ほそい雨のように



そうすると

悲しみがひとつ

ねむくなるから



ぼんやり白い空

わずかずつ

かたむけて

ときどきかすれる雨

のように

つづける



ふりむかないまま

抱きしめていく

いちずなたましいの

おびえ

のどの奥に

ゆらして



うたっているのはわたし

いいえ

わたしのまえをゆく人よ



「やすけく

ねむれ

カタコトの

一生(ひとよ)よ































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