yakouseki

ゆりかご2009/05/15

おさないころにできた

おさないこころのひずみに

こどもたちがやってくる

ころ



空と同じ色の凧をくるくるひるがえし

笑いながら泣きながら

走って走って



ひずみにとどくと

くつろいで

透明な

ままごとセットになみなみと

サイダーみたいな朝露そそぎ

陽にかざしたり乾杯したり



小石や小雨の言語をまねて

水鏡の虹みがいてみたり



夜も好き



みんなで大きな毛布の闇に

つつまれるのが好きだから



いちまいいちまい葉脈の

譜面散らして樹は歌い

樹々は倣い

草のコーラス左右にゆれて



月の独唱



蒼い


永い


余韻





夜露の鞠

遠くで弾み





いつのまに

ねむっている子

いい子



やぶれたわたしの縫い目から

はみ出た真綿に

頬をうずめて



















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