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花の日 ―蓮― ②2014/09/17



前回、北広島市の旧島松駅逓所で出逢った蓮に魅せられ、次に訪ねたのは千歳市の「花工房あや」です。強がる夏の陽射しに秋の吐息がときおり割り込む8月末のことです。




そこには大きな蓮池があり、見渡すと紅い蓮が数輪咲いていましたが、好天が続いていたせいか花びらに潤いがなく、至近距離での撮影を拒む寝不足の乙女のようでありましたから、かたくなに閉じているつぼみ以外はむしろ潔く朽ちている花たちに焦点を合わせました。





 

双子の花もあるのですね。

咲いていた頃のふたりを想像してみます。




 

蓮の池は泥の池なので、水はつねに暗いのですが、枯れた蓮を映す水面のなんという美しさ。咲き終えて首を折る蓮の花托としずかに対話しているようでした。





 こちらは私に蓮のことをいろいろおしえてくださった方から先日いただいた古い蓮の花床です。蜂の巣に似ていることから蜂巣ともよばれる部分で、グロテスクにも見えるけれど角度を変えると、この蜂の巣状の小部屋からぴょこぴょこ顔を出す種がかわいらしいです。


種が3粒、こぼれてきました。

 

弥生時代の地層から発見された2000年前の蓮の実を、現代に発芽、開花させたという大賀蓮の例を思い起こすと、今ここにある種が数千年先に花ひらく可能性もあるのかと…


変わらない蓮の姿は容易に想像できますが、そのころの地球の様子と人類の有無は霧の中です。















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